無駄な集客をまだ続けますか?~ターゲット顧客の絞込みが必要な理由

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ホームページで集客を行い、興味を持った見込み客にアプローチをするのがネットマーケティングの基本です。しかし情報発信をしているホームページが大量にあるこの時代、ターゲット顧客を明確に絞り込まないと思ったような集客は出来ません。

今の時代、自分で更新できるワードプレスでビジネス用のホームページを立ち上げる方も多いと思います。ブログで優良なコンテンツをたくさん書けば、グーグルに上位表示してもらえるチャンスも増えます

その時、最初に悩むのが、誰をターゲット顧客としてブログを書くのかということ。アメブロなどで趣味ブログを書いたことはあるかもしれませんが、明確にターゲットを決めてビジネスブログを書いた経験がある方は少ないと思います。

自分のビジネスのお客さんくらい、ちゃんとイメージしているから大丈夫!

井上さん

確かに顧客のことはあなたが一番分かっていると思います。でもこの時代、その考えだけではもしかすると足りないかもしれませんよ??

この記事では士業やコンサル、コーチなどスモールビジネスを行なう上で必要な、ターゲット顧客の絞込みについて説明します。今の時代は属性を絞り込むだけでなく、サイトを訪問する理由まで想定した絞込みが必要です。

ターゲット顧客の絞込み

ホームページで集客する上で、あなたが最初に考えるのはターゲット顧客の絞込みだと思います。しかしターゲットは分かっているようで、突き詰めてみると案外ぼやけている事が多いんです。

ターゲット顧客の絞込みが出来ていない場合、大きな問題が二点あります。

  • 不要なユーザーを集客してしまう
  • 訪問ユーザーの離脱率が高まってしまう

不要なユーザーを集客してしまう

ウェブ集客は大きく広告集客と自然集客の二つに分かれます。広告集客とはグーグルやFacebookなどの広告を経由して集客する手法です。自然集客とはオーガニックと呼ばれる、グーグルなどの検索エンジン経由で集客するものです。

優良なコンテンツをコツコツ書いていても、グーグルで上位表示されるまでには数ヶ月はかかるため、その間の時間と労力は相当なものになります。もしこの間に書き溜めたコンテンツのターゲットが、実は自分の想定する顧客層とズレていたらどうでしょうか

例えば、相続に関するコンサルティングを行なってい方が集客用のブログを書く際、当初は相続というキーワードでサイトに訪問するユーザーを顧客と考えていました。そのため相続に対する幅広い記事を書き溜めていました。

しかし一括りに相続といっても顧客の悩みや課題は様々です。このコンサルは相続に関する記事をたくさん書いていましたが、かなり幅広い内容をカバーしていたため、コンテンツ全体のボリュームはあるものの、個々の悩みや課題に対する情報は薄くなっていました

本来このコンサルは自分の強みの分野があったのですが、結果的にサイトの内容は相続一般についての情報サイトになっていました。そのためユーザーのサイト訪問目的は相続に対する一般的な情報収集がメインであり、顧客になりうる確度の高いユーザー訪問数は少なかったのです。

実はこれに似た事例は企業でも沢山あります。

先日私が担当した某ポータルサイト運営企業の調査でも、サイトのターゲット属性が絞り込めていないことで、顧客になりえないユーザー層を多数集客していた結果、ポータルに広告を掲載しているクライアントの不満がかなりたまっている事実を確認しました。

時間と労力を取り戻すことはできません。それらを無駄にしないためには、ターゲット顧客を明確に絞り込む必要があります。

集客営業に強いウェブサイトについては、こちらの記事も参考になります。

士業の集客ホームページでは、ホントの悩みを解決できない理由を解説

訪問ユーザーの離脱率が高まってしまう

コンテンツのストックが増え、グーグルに上位表示されるまでには、早くとも数ヶ月かはかかります。そのため30~50コンテンツほど書き溜めた後は、集客のために広告を使う方が増えています。

グーグルでもfacebookでも、広告は設定時にターゲット属性を細かく設定できます。そのため広告表示の時点では、狙ったターゲット顧客を絞り込んだ集客が可能です。しかし広告をクリックして着地したページが、自分の想定していたページと異なっていたら離脱してしまいます

つまり広告の内容とコンテンツの内容には、必ず一貫性が求められます

前述のコンサルの場合、自分が強みとする案件をイメージした顧客設定で広告を配信しました。一週間後に数値をチェックしてみると、サイト訪問者数は相当数増えていましたが、問合せは一件もありませんでした。

コンサルAさん

でもサイト訪問者は増えてるし、このまま広告をうち続ければ問合せも増えるだろう!

その後、広告費を増やして様子を見ましたが、サイト訪問者数は増えるものの、結局問合せは一件しか来ませんでした。

あなたにはこの理由がもうお分かりですよね?

このコンサルはブログでは相続について幅広い情報を配信していました。しかし広告では自分の強みを強調した文言を使いました。広告を見たユーザーはコンサルの強みの部分に興味を持っていたのですが、サイトの情報は薄く広くでしたので、問合せをせずに離脱してしまったという訳です。

ターゲットの絞込みはこうやる

このコンサルの場合、サイト上で自分の強みポイントの打ち出しが弱かったことが、顧客になりうるユーザーの集客不足や離脱を招いてしまいました。では自分の強みに合致するターゲット顧客を絞り込むには、どうやればよいのでしょうか?

ユーザー属性だけでは不十分

例えば相続に関する情報を積極的に探しているユーザーは、年齢や職業、収入、住むエリアといった一般的な属性だけで見れば、ある程度ボリュームゾーンがあると思います。

しかし実際には、ユーザーが抱える悩みや課題は千差万別です。

また、その時点の課題解決に対する意識の強さも全く異なります。例えば今すぐ解決に迫られているのか、それとも数年内に解決しようと考えているのか、状況によってユーザーの意識は全く違いますよね。

課題や悩み、さらには解決に対する意識が異なるユーザーに対して、同じメッセージを投げても反応は上がりません。つまりターゲット顧客を的確に絞り込むためには、属性だけでは足りないということです。

目的と理由を意識する

ターゲット顧客を絞り込むときに重要なことは、ユーザー属性を絞り込むことにプラスして

  • 何を探しているか
  • なぜ探しているのか

という、インターネットで検索している目的と理由を意識することです。目的と理由が明確になれば、サイトで発信する情報の内容は自ずと決まります。

しかし自分の過去の経験からユーザーの目的と理由を考え始めると、これが結構難しいんです。なぜならば、それらはあくまでも自分の経験に基づくものであり、必ずしもネットを検索しているユーザーの需要に基づくものではないからです。情報を探しているユーザーの需要は、あくまでも客観的にリサーチする必要があります

ヤフー知恵袋を使う

ここで客観的にリサーチをするために、使いやすいサイトをご紹介します。

あなたはヤフー知恵袋というサイトをご存知ですか?

いわゆるネットユーザー同士のFAQサイトですが、ユーザーは悩みや課題を相談するためにこのサイトに訪問します。それに対して解決方法を他のユーザーが回答しています。

つまりヤフー知恵袋はネット検索ユーザーの目的と理由を探る上で情報の宝庫なんです。

このサイトで、あなたがやるべき確認作業は下記です。

  1. あなたの強みとなる部分をキーワード検索する
  2. 具体的にどのような悩みや課題が相談されているか確認する
  3. どのような解決方法が提示されているか確認する
  4. 閲覧数を確認する
  5. 類似の質問数を確認する

ヤフー知恵袋の具体的な使い方については別の記事で改めて説明しますが、ターゲット顧客のニーズを探るには、ヤフー知恵袋は一番使いやすいサイトですので、是非とも一度使ってみて下さい。

情報収集のやり方についてはこちらの記事も参考になります。

競合他社に勝つための情報戦略~情報収集力を高めるツール

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ブログ記事の内容は集客にはとても重要ですが、それと同時に、誰に対して何を書くかというポイントも大切です。内容の濃い記事をたくさん書いても、サイト全体を見た時にテーマが薄く広くになってしまうと、ユーザーの反応は落ちてしまいます。

また広告をうつ場合も、広告のテキストと齟齬が出てしまう可能性もあります。

このような場合、メインサイトはブログでそのまま構築しつつ、別途でテーマ別のランディングページを作るのも良い方法です。特に士業やコンサル、コーチ業の方でランディングページを効果的に使っている方は数少ないので、集客営業の仕組みの中に取り入れることをお勧めします。