士業の集客ホームページでは、ホントの悩みを解決できない理由を解説

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士業の方をターゲットに、集客に特化したホームページ制作をうたっているウェブ制作会社はたくさんあります。しかしWebマーケティングやの流れはこの数年で明らかに変わってきました。大切なことは集客ではなく、戦略的に受注できる仕組みです。

士業の方やコンサルタントにとって個人や会社の紹介や経歴、過去の実績や取引先情報をホームページで発信し、仕事に繋げることはとても重要です。しかし今や多くの情報がネット上にあり、ホームページを開設しているだけでは受注には結びつきません。

うちはコンサルタントにアドバイスをもらってブログも書いてるし、YouTubeも使っているよ!

確かにブログは重要ですし、YouTubeも効果があります。しかしそのような施策は多くの競合他社がやっており、既に結果には結びつかない手法だとしたらいかがでしょうか?

今回は私も現在進行形で学んでいる、収益に結びつくWebマーケティングについて解説します。非常にボリュームが多いコンテンツですので、何回かに分けて基本的な情報を分かりやすく説明していきます。

士業の悩みは本当に集客?

公認会計士、税理士、弁護士、司法書士、行政書士などの士業は、堅実に収入が得られる人気の資格です。しかし個人事務所を構えたものの仕事が無いと言う方も多いと聞きます。

集客が一番重要

これらの士業の方が最初に行なうのがホームページの開設です。そして最初に考えることは集客だと思います。

ウェブ集客のコンサルやWeb制作会社が最初に言うことは、

コンサルA

集客力の高いページを作るためにはSEOに強いワードプレスを使い、優良な内容のブログを大量に書きましょう。

しかしなかなか集客も受注でもできません。すると、次にこの言葉が出てきます。

ブログ記事作成を外注して、集客力を上げましょう。広告も必要です。コンサルは3ヶ月で50万円、ブログ記事は一本3千円、広告運用は毎月5万円(実費は別)、格安でやりますよ!

コンサルB

知識も経験もないと、金額は大きいけどこのコストも仕事のためと思って支払ってしまう方もいると思います。

大切なのは受注

しかしここで一点考えて下さい。

皆さんのサイトで一番必要なのは集客数でも広告でもありません。必要なのは

受注

です。

確かに集客の母数が多ければ、受注件数も増えるように思えます。しかしマーケティング的に見ると、集客と受注は明確に異なります

  • 集客とは人を呼び込むことであり、収益とは直接関係はない
  • 受注とは収益を生む仕事がきまること。営業と密接に関係がある

サイトの訪問者数を増やすことと、受注することは全く異なる次元の話です。

確かに集客はとても重要です。上位表示するためのSEO対策という言葉も一般化しましたし、SEOに効果がある優良なコンテンツをブログで大量に発信する手法も広まりました。

その結果、ネット上にはブログ記事が大量に配信されるようになり、以前なら比較的上位表示されやすかったブログも、今では最低でも50~100記事程度は上位表示に必要と言われています。

結局、時間と労力をかけて上位表示されるブログを作り集客をしても、収益にそのまま結びつく訳では無いのです。

サイトの目的は受注すること

Webマーケティングは集客数よりも受注数を重視する流れに変わってきています。

ゴール設定を受注数に変更する

通販などのBtoCでは前から言われてきましたが、今やBtoB企業でも最終的な受注数を軸にWeb戦略を考えるようになって来ました。つまり実際にウェブからどの程度収益が上がっているのか、各企業が数値で細かく算出するようになって来ました。

ここで重要な点がコンバージョンポイントをどこに設定するかです。

今までのBtoB向けのウェブマーケティングでは、ウェブサイトのコンバージョン(成約)を問合せ数とする企業が一般的でした。なぜならば最終的な受注や失注は、営業担当者の提案力にかかっていたからです。

しかし更に成約率を高め、受注までの流れを効率化するために、問合せから実際の営業までの間を更にシステマチックにする手法が広まっています。

この数年頻繁に名前を聞くようになったインサイドセールスも、この手法の一つです。

MEMO
インサイドセールスとは、すでに企業内にある見込み顧客のデータベース(コンタクトデータベース)の情報を基に、電話やメールなどコミュニケーションの接点を獲得して、顧客の状態を知ると共にニーズを喚起する有用な情報提供や価値訴求を行う。そして、商談成立の確度が高まり「Sales Ready」の状態になったら、実際に顧客の元を訪問し、クロージングに向けた営業活動を展開するフィールドセールスにその情報を渡す。

https://www.sbbit.jp/article/cont1/35019

インサイドセールスに関する記事はこちらもお読み下さい

販路を変えて競争力の高いポジショニングを作るには?自社の強みと存在理由

受注までの流れ

士業やコンサルティング業の方がホームページを開設する時、ほとんどの方はこのような流れを想定していると思います。

  1. お客さんが悩みや課題をグーグルで検索
  2. ブログ記事やホームページを見つける
  3. コンテンツを読む
  4. 問合せをする
  5. お客さんへ連絡をして打合せをする
  6. 受注

しかし収入に直結する受注を軸に考えると、実はこの流れは3つのフェーズに分けられます。

集客フェーズ

  • お客さんが悩みや課題をグーグルで検索
  • ブログ記事やホームページを見つける
  • コンテンツを読む

問合せフェーズ

  • 問合せをする

クロージングフェーズ

  • お客さんへ連絡をして打合せをする
  • 受注

この中でブログや広告は最初のフェーズの施策になります。つまり受注に繋がる残りの2フェーズの対策を行なわない限り、コストや労力をかけて集客をしても、全く無駄になってしまうのです。

こちらの記事も参考になります。

見込み客リストを増やし続ける方法~士業の悩みを解決する差別化戦略 見込み客リストへのアプローチ方法~士業の悩みを解決する差別化戦略

各フェーズには目的がある

現在インターネットをメインに集客し、業績を上げている士業やコンサルタントの多くは、集客と問合せ、クロージングを分けたマーケティング施策を行なっています。

各フェーズにはそれぞれ目的があり、すべて数値で結果を出して行きます。

  • 集客フェーズ・・・・・訪問者数、ページの閲覧回数
  • 問合せフェーズ・・・・入手したリストの数(リスト取り)
  • クロージングフェーズ・・・・・購入率(コンバージョン率)

この中でリスト取りとコンバージョン率というキーワードは、もしかしたら聞きなれない言葉かもしれません。これについては別の記事でご説明します。

まとめ

受注を目的にしたウェブマーケティングについては、これだけで数十本の記事が書けるだけのボリュームです。なのでこのブログでは重要なポイントを、要点をまとめて説明して行きたいと思います。

今回はこの点をしっかりと確認して下さい。

  • 集客に強いホームページでは受注するのは難しい
  • 収益を上げるには各フェーズの違いを理解する
  • 各フェーズで行なう施策はそれぞれ異なっている