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競合会社もたくさんある中で、最終的には値段勝負になってしまうことは往々にしてあります。確かに似たような商品を他社と同じような売り方をしている限り、値段勝負になってしまいます。そんな時、大事なのが差別化の考え方なんです。
仕入れて販売をする仕事の場合、似たような商品を扱っている会社やお店はたくさんありますよね。
特に趣向性の低い消費財ですと、基本的には同じメーカーの商品を扱うことになるので、最終的には価格勝負になってしまう場合も多いと思います。
そんな時、競合他社と差別化をしなくては!と誰もが考えると思います。しかし実際に何をすれば良いのか、皆さんはすぐに思いつくでしょうか?
この記事では差別化をはかる時に、絶対に忘れてはいけないマーケティング思考について説明します。意識を変えるだけで明日からでも差別化対策が図れますので、是非とも最後までお読み下さい。
この記事の目次
誰と差別化を図るのか?を明確にする
差別化という言葉は良く使われますが、差別化に成功している会社がどのように考えて施策をしているかは、あまり公にされません。
競合他社を絞り込む
まず差別化とはどういう意味かネットで検索してみました。
差別化とは競合他社に対して自社のポジションを確立するために意味のある違いを打ち出す活動のことをいう。
https://kotobank.jp/word/%E5%B7%AE%E5%88%A5%E5%8C%96-22545
これだけ見ると、この章の見出しにある「誰と」との部分は競合他社ということになります。
しかし競合他社では余りにも広すぎます。まず皆さんがやることは、対象となる会社を絞り込むことです。
例えば我々が企業調査を行なう際、クライアントは明確にターゲット企業を絞り込んできます。なぜなら、その競合会社の動きに注目しているからです。
しかし実際に私が企業の営業担当者と話をすると、このような会話になることも多いのです。
川崎
A社の営業
川崎
A社の営業
競合だと漠然と思っていても、データや情報を元に具体的に検討したことが無いとこうなってしまいます。とすると、もしかしたら本当の競合はB社ではなくC社という可能性もあります。
まずは皆さんの会社の競合会社は具体的にどこになるのか、それを社内で検討してみて下さい。外に出る営業担当者が持っている情報を社内でシェアするだけでも、競合会社の具体像が見えてくると思います。
こちらの記事も参考になるのでお読み下さい。

差別化を図る対象はなに?
その次にやるべきことは、競合会社の強みが何かを調べることです。
- 見積価格なのか
- 納期なのか
- アフターサービスなのか
- 保障なのか
- その他
これについては、関係の良い自社クライアントへ直接聞いてみるのが一番です。クライアントの会社の話だけでなく、業界内の評判や意見なども案外簡単に教えてくれると思います。
差別化対策をやろうとしても、結局何も変えられない会社が多いのは、自社と競合会社の違いが見えていないからです。
しかし両社の強みや弱みなど異なる部分が分かれば、具体的な対策を考えることが出来ます。
スモールカンパニーのマーケティングとは
ここまででベンチマークすべき競合会社を絞り込み、自社と異なる部分を明らかにしてきました。
競合他社の強みを取り入れる
ここから具体的な差別化施策の検討を始めますが、打ち出す施策は非常にシンプルです。
それは競合会社が強みとする部分を、そのまま自社に取り入れてしまうのです。
ここでもう一度差別化の定義を見てみましょう。
差別化とは競合他社に対して自社のポジションを確立するために意味のある違いを打ち出す活動のことをいう。
https://kotobank.jp/word/%E5%B7%AE%E5%88%A5%E5%8C%96-22545
自社のポジションを確立するために、他社との違いを打ち出すと書いてあります。
競合の差別化ポイントを消す
競合会社の強みを自社に取り入れてしまえば、競合会社の強みは差別化ポイントでは無くなります。しかし自社の強みはそのまま生かされますので、差別化ポイントとして残ります。
つまり競合会社の強みを自社に取り入れることで、逆に競合会社の強みの部分を消してしまうという、ある意味逆説的な施策です。
この施策は店舗ビジネスをやっている企業では、よく見られるマーケティング手法です。競合店で売れている商品と似ている商品を仕入れ、価格を少し下げて売ることで競合店の顧客を奪うという戦略です。
競合他社をマネる施策は、大手企業でも数多く取り入れられています。
- 特保のお茶は大手各社が発売してます
- ニトリの商品はIKEAと似ています
- テレビ番組は似たような番組ばかり
- 100円ショップの主力商品は各社ほぼ同じです
マネるマーケティング
ベンチャー企業や個人事務所などのスモールカンパニーでは、最も即効性の高いマーケティング施策は競合他社の成功事例をそのままマネることです。
試行錯誤して成功を追い求めるのも良いですが、資金的にもマンパワー的にも弱者である小さな会社では、すでに成功している事例をそのまま取り入れるマーケティングの方が圧倒的にリスクを回避できます。
特にWebマーケティングでは再現性が高い施策が多いため、同じ仕組みを導入するだけですぐに結果が出る場合も多いのが特徴です。
こちらの記事も参考になるのでお読み下さい。

まとめ
いかがでしたでしょうか?
差別化を図ると言われても、具体的に何をするのか分からなかった方も多いと思いますが、順序立てて進めれば、それほど難しいものではありません。
全くのゼロから考えるのではなく、競合他社のやっていることを調べ、それを自社に取り入れるだけでも実は差別化になるんです。
是非とも皆さんもこの考え方を自社に当てはめた場合、どのようにやれるか検討してみて下さい。