競合他社に勝つための情報収集のコツ~Linkedinをプロが使う理由

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LinkedinというSNSをご存知ですか?ビジネス系のSNSでは世界一のシェアを持っているソーシャルメディアです。ただ、海外では一般化していますが、日本ではまだまだ苦戦しているようです。しかし情報収集という点では、現時点で最も便利なSNSと断言できます。

このブログの読者の方の中にもLinkedinを使っている方はいると思いますが、反対に名前も聞いたことがないという方も多いのではないでしょうか?

実は私もLinkedinを使い始めたのは、現在のリサーチの仕事を専門的に始めるようになってからです。それまでは存在を知っていた程度でした

Linkedinって外国のSNSでしょ。前に興味本位で登録はしたけどよく分からないし、そのまま放置してあるよ。

もしも皆さんが今でもこのように考えていたとしたら、そろそろ考え方を見直す時期かもしれません。

ただしそれには、Linkedinの用途を改めて理解する必要があります。

この記事ではLinkedinが仕事にどのように使えるか、情報収集という視点から説明しますので是非とも最後までお読み下さい。

競合他社に勝つための情報とは?

皆さんは自分が営業される側の担当だとしたら、どんな営業マンと会いたいと思いますか?

プラスになる有意義な情報

時間を割いてまで会う訳ですから、やはり何かしらプラスになることが得られる方に来て欲しいですよね。自社商品の紹介ばかりする営業マンと会いたいと思う方は少ないと思います。

では自分にとってプラスになることとは何でしょうか?

色々あるでしょうか、やはり仕事をする上で有意義な情報が一番好まれると思います。

そのため毎朝、情報収集のために経済新聞を読んでいる営業マンは多いですよね。

しかし新聞の情報は広く流通しますので、当然そのネタについては既に先方も知ってるはずです。また新聞の記事はマクロ視点のものが多く、営業現場ではカチッとはまらない情報も多いと思います。

仕事において有意義な情報とは、自分たちがオンタイムで知りたい情報であり、その場でお互いが理解して共有できる情報です。なおかつその時点では流通していない情報がベストです。

このような情報を日頃から提供してくれる営業マンから連絡があれば、恐らく皆さんも時間を空けてでも打合せをしたいと思うのではないでしょうか。

情報はどこから入手するか

しかし、営業マンがそのような情報を入手するにはどうしたら良いでしょうか?

答えはシンプルですが、人に会う、これに尽きると思います。

グーグルで検索できる情報は星の数以上あると言われますが、情報リサーチや分析を仕事にしている立場からすると、検索できる情報の中で核心的なものはごく僅かです。

しかし直接対象者にお会いして入手する情報は核心的な内容が多く、しかもネットでは検索できない情報ばかりです。

つまり競合他社に勝つための情報を入手するには、ネットリサーチを何時間、何十時間やっても意味がありません。

それよりも情報を持っている人間に直接当たったほうが、ものの1時間もしないで情報を入手できることがざらにあります。

Linkedinは情報ソースを探すツール

ここで問題になるのが、そのような情報を持っている人間をどうやって探すかということです。

この点は企業リサーチを行なっている人間にとっては永遠のテーマになります。

情報ソースを探すには基本的にはネットを使い、欲しい情報に近しい人間を丹念に探して行きます。

このブログでネットは使えないと何度も言っていますが、人の繋がりやヒントを探すことが目的ならば、ネットはとても便利なツールです。あくまでも目的によりけりです。

Linkedinを情報収集に使う理由

ここで今回の記事のテーマであるLinkedinが登場します。

Linkedinをウィキペディアで検索してみると、このような説明がされています。

世界最大級のビジネス特化型SNS、および同サービスを提供するシリコンバレーの企業。2003年5月のサービス開始後、アメリカ合衆国を始め、世界各国で普及し、2018年4月現在、登録メンバーは5億4千万人を超す[3]。日本では200万人以上が登録している。

LinkedInでは、利用者がビジネス専用のプロフィールを作成し、サービスの中でビジネスのつながりを広げ、ビジネスパートナーや人材を探したり、営業先の顧客や商談先、専門家などとコンタクトを取ることができる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/LinkedIn

Linkedinの細かい使い方については、ネット上に詳しく解説しているページが多数あるので、そちらを参考にして下さい。

まずLinkedinのメリットとデメリットを説明します。

Linkedinのメリット

  • ユーザーが所属する企業名が掲載してある
  • 過去の所属企業も掲載している方が多い
  • 場所、職種、肩書きを掲載している方が多い
  • アピール度が強い方が多い

Linkedinのメリットはとにかくビジネスに特化していることです。

ビジネスで使うことを前提としているため、企業名や会社の場所、自分の職種、部課長マネージャーといった肩書きなどの情報を明記している方がとても多いです。

またLinkedinは元々は転職を念頭に置いた情報発信SNSとして使われていたため、プロフィール欄に過去の職歴や自分の職務詳細を記載している方が多いのが特徴です。

つまり検索フィルターを組み合わせるだけで、自分の知りたい情報を持っている可能性のある人を抽出できるツールなんです。

本来ならばこれらは転職エージェントしか持ち得ない個人情報ですが、Linkednは全世界的にこれらの個人情報を網羅しています。

フィルター検索をするとこのような感じでリストが出てきます。

これは三菱商事で東京23区に勤務先がある方を検索したものです。黄色く隠したのは写真や氏名が特定される部分になります。

お分かりになると思いますが、所属部署や肩書きを掲載している方がいますよね。

我々が情報ソースを探す際は、ピンポイントの情報を持っている可能性が高い方を最優先にリスト化してゆきますが、このときにLinkedinのフィルター検索が非常に便利なのです。

複数のフィルターを組み合わせて検索できるため、最初は条件をかなり厳しめに設定します。当てはまる方が少ない場合、条件を徐々に緩めながらコンタクトリストを作成してゆきます。

次にコンタクトリストに記載した方の、Linkedin上の個人プロフィールページを細かく確認します。

過去の職務について細かく記載している方も沢山いますので、内容を確認しながら、こちらの欲しい情報を持っているかどうか目安をつけます。

この作業を繰り返し、最終的にコンタクトを取る相手を絞り込んでいきます。

このやり方は我々が情報を得る際に行なう手法ですので、皆さんが情報交換をしたい相手を探す場合はこれらの作業を参考に、もう少しラフにやっても良いかと思います。

Linkedinのデメリット

  • つながりの数が少ないとプロフィールが見られないメンバーが多い
  • 無料ではつながりの無いメンバーにコンタクトできない
  • 無料ではプロフィール閲覧に制限がある
  • 転職エージェントやリクルーターのメッセージがたくさん来る

簡単に言うと、無料では使える機能が限定されてしまうということです。

実は2017年まではかなり自由に検索やコンタクトが出来たのですが、2018年からは有料であってもレギュレーションが厳しくなってきています。

特に始めたばかりでつながりが少ないユーザーの場合、無料メンバーでは出来ることが相当制限されるようになりました。

またLinkedinは転職向けのSNSとして広まった経緯があるため、相当数の転職エージェントが毎日のようにリクルート活動を行なっています。そのためメンバーのプロフィール次第ではコンタクトメッセージが結構来ます。

Linkedinのまとめ

このようなデメリットはあるものの、情報ソース探しのツールとしてLinkedinに勝るメディアは無いと思います。

また情報リソースとしてだけでなく、協業パートナー探し意見を聞きたいといった時にも、最初の打診としてLinkedin経由でコンタクトをするのもお勧めです。

30日間は無料トライアルができますので、まずは一度使ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

情報ソースは人が一番といっても、情報を持っている人間がどこにいるのか分からないとお悩みの方もいるかと思います。

しかし今回の記事で説明したように、Linkedinはとても簡単に精度の高い情報ソースを見つけることが出来るメディアです。

もちろんコンタクトを取ったからといって必ず返事が戻ってくる訳ではありません。それでも何もアクションをとらないよりは、次に繋がる可能性があります。

しかも一度繋がれば、その後は継続的に情報交換ができる情報ソースになるケースもあり得ます。つまり競合他社にはない、自社だけの独自の情報源を獲得できるかもしれないのです。

是非とも皆さんもLinkedinを一度試してみて下さい。