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競争が激しいビジネス社会において、競合他社に勝つためには情報収集力は必須スキルの一つです。しかし情報収集というと、ほとんどの方はインターネットを使ったデスクリサーチしかやっていません。ここに皆さんの会社がライバル会社に差を付けるポイントが隠されています。
新規の会社へアポが取れた時や新しい企画書を作る時、皆さんはどのような準備をしますか?
ほとんどの方はネットを見て、市場データや競合情報などを様々なキーワードから検索するのではないでしょうか?
しかしその程度のリサーチは、確実に競合会社もやっています。
もしこの時点で競合会社が入手できない情報を、実は簡単に入手できるとしたら皆さんはどう思われますか?
この記事ではプロが行なう情報収集の方法を説明しています。今日から使える競合他社に差を付ける情報収集スキルが学べるので、是非とも最後までお読み下さい!
この記事の目次
競合他社に勝つための情報収集方法
情報収集を行なう場合、ほとんどの方はネットリサーチを行ないます。
グーグル検索の情報は戦力外
いまやPCよりもスマホ全盛の時代ですので、ビジネスであっても、ちょっとしたリサーチは全てスマホで検索する方が多いのではないでしょうか。
しかしここで考えて頂きたいのが、競合会社も同じようにネットリサーチを行っているということです。
グーグルで検索した情報は競合会社も含め、既に共有化されている基本情報でしかありません。そのためその程度の情報は何時間もかけてリサーチしても、大した戦力にはなり得ないのです。
SNSを使った情報収集は効果的か?
ではツイッターやfacebookなどのSNSはどうでしょうか?
結論から言うと、商品情報やプレスリリースといった商品情報を除き、ビジネスではツイッターやfacebookは情報収集ツールとしては使い物になりません。
ツイッターはリアルタイム情報を入手するには便利なSNSですが、ビジネスに関する情報を発信するユーザーは多くはありません。
しかし何の気なしに呟いてしまったツイートが、非公開の企業情報に繋がる重要なコメントだったという事例も過去にありましたので、軽くチェックはした方が良いと思います。
facebookは自身のブランディングとして使っているビジネスユーザーが多いため、情報入手ツールとしてはほぼ価値はありません。ただし人の繋がりから次の情報源を探すことは多少は出来ます。
ここであえてご紹介したいのはLinkedinです。
Linkedinは日本では馴染みが薄いですが、ビジネスに特化した海外で主流のSNSです。実はLinkedinは情報収集ツールとしては、最も優れたSNSといっても過言ではありません。
Linkedinを使った情報収集についてはこちらの記事をご覧下さい。

最も有益な情報入手方法とは
以前、プロのインテリジェンスとして有名な元外務省職員のインタビューを見ましたが、彼はこのように言っています。
スパイの仕事の95%は現地の新聞やテレビ、ネットといったメディア情報の入手分析である。残りの5%がターゲットと直接話をして情報を入手する諜報活動であり、最も有益な情報を得られる手段である。
ネットリサーチで得られた情報は基本情報として必要ではあるが、本当に有益な情報はメディアやネットでは得られないということです。
つまり公開されている情報とは異なる視点であったり、より精度の高い内部情報を事前に入手することが出来れば、競合他社の動きを制することが出来るのです。そのためにはターゲットと直接接触して話を聞きだすことが、最も重要な情報収集手段であるということです。
情報収集力を高める具体的な方法
直接ターゲットと会って話をするほど、情報収集力の高い手段はありません。では情報を持っている対象者と会うためには、どのようにしたら良いのでしょうか?
情報を持っている対象者を探す
最初に行なうことは情報を持っている対象者を探すことです。話を聞く人間を探さないことには話になりません。といっても難しく考える必要はありません。
業界全体の情報が知りたい場合
例えば業界全体の話しを聞きたければ、必ずどの業界にも業界団体があります。業界団体の多くは大手企業のOB、又は現役社員が担当者としています。
特にメーカー系の業界ですと、元技術者のOBが担当理事になっている場合が多く、細かい技術の話などを喜んで話してくれます。その時に業界内の課題、この数年の傾向、各メーカーの動向や方向性の違いといった情報を聞き出すことが出来ます。
商品について知りたい場合
商品についての話ならば、消費者と名乗ってメーカーのカスタマーセンターに聞くことも出来ます。
私が一番お勧めするのはメーカーよりも、販売店や販売代理店に聞くことです。
メーカーは自社製品については悪い事を言いたがりませんが、販売店や販売代理店はどの商品でも売れれば良いので、非常に公正なポジションで商品について話してくれることが多いのが特徴です。また売れ行きや人気商品といった情報も比較的簡単に教えてくれます。
このように誰が情報を持っているか、まずはその視点でネット検索してみると対象者探しのヒントが見つかると思います。
最強の情報収集ツールは電話
対象者へコンタクトするには、場合によってはスキルが必要です。
例えば一人の消費者として、BtoC向けのカスタマーセンターへの問合せならば特に難しくはありません。しかしBtoB向け商品やサービスに関する問合せや、商品の売れ行きやマーケティングに関する情報となると専門的なスキルが必要になります。
ただしどのようなコンタクトであっても、まず絶対に必須なのは電話をかけるということです。
絶対にメールフォームで問合せをしてはいけません。
メールフォーム経由の問合せの場合、先方は折り返しの連絡をする際、あらかじめ答えを用意してコンタクトをしてきます。用意されたコメントの内容は、会社として既に公にしている情報ばかりになります。それではネット検索と変わりがありません。
しかし心の準備をしていない時に来た突然の問合せに対しては、人間はポロッと本音が入ったコメントをしてしまうことが多々あります。この時に出てくるコメントこそが核心的な情報に繋がる一番の情報源なのです。
こちらの記事も参考になるのでお読み下さい。ネットでは情報収集できない?私が電話を使う秘密をついに公開
自社でやる企業調査~ 簡単に質問力を高められる三つの方法
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今の時代、情報収集はビジネスには欠かせません。しかし効果的な情報収集のやり方を教えてくれる社員研修会社やコンサルタントはいません。
なので、この記事をお読みなった皆さんはまずは対象者を自分で探してみて、とりあえず電話をしてみる。今日からでもここから始めてみて下さい。今まで得ていた情報とは質の異なる、精度の高い情報を得ることが出来ると思います。