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この記事の目次
潜在ニーズと嘘
本音と信頼関係
あなたは嘘をついたことがありますか?
まあ程度の差はあれ、嘘をついたことのない人はいないですよね。
商談や提案の時、嘘とまでは言わないけれども、最初から開けっぴろげに話してくれるお客様はいません。
本音トークで話してくれるのは、信頼関係ができている相手だけです。
例えばお客様が何かに困ってて、解決方法を探している時、問い合わせをしたり、セッションやセミナーに初めて参加する時、もちろん信頼関係などはありません。
そのため、そのような場で良い話をしたところで、
「勉強になりました!」
で終わってしまうのは当然なんです。
成約率は信頼関係次第
そしてここが重要なんですが、この時点で営業や提案を行っても、成約率はほぼゼロです
なぜならこのフェーズではまだ信頼関係ができていないため、お客様は本音で話をしてくれません。
上っ面の話だけを軽くヒアリングしただけで、高額サービスを提案しても、お客様の心のスイッチは動きません。
営業トークのタイミング
しかし、どうしても売りたい営業側の立場からすると、断る理由を無くし、お客様の退路を断ち切るゴリゴリの営業トークを始めます。
例えばこういったもの
- 恐怖の未来を想像させる
- 価格が高くない理由に同意させる
- 決断できない人間を暗に否定することに同意させる
実を言えば、こういった営業トークも成約するためには必要なスキルです。
ただ、これらのトークは信頼関係が出来た「営業フェーズ」に入ってから行うものであって、その前段階で行うと、ただの「ゴリゴリの売り込み営業」になってしまいます。
ニーズの引き出しが必要
特に高額商品の場合、
スムーズに成約まで持ち込むためには、事前にお客様の解決したい困りごと(ニーズ)を引き出しておく必要があります。
お客様が本音ではなく、まだ嘘や適当な言葉を織り交ぜて話をしている初期のヒアリングフェーズで営業トークをしても成約率はあがりません。
それどころか成約を焦ることで、無意識に「売り込み営業」トークをしてしまい、お客様との関係が悪くなってしまうことも多いんです。
私も元営業マンですので、ついつい営業トークに入ってしまう気持ちが良く分かります。しかしリクルート時代にヒアリングフェーズと営業フェーズの違いを徹底的に学んだことで、先方の意識が高まっていない場合、敢えて提案をしないという選択肢もあることに気づきました。
本当の答えを引き出す
ニーズを引き出す聞き返し
しかしヒアリングの場で「なんとなく」質問を繰り返していても、お客様のニーズを引き出すことは絶対にできません。
信頼関係が作れていない人との会話では、嘘や虚言、思い付きの言葉が、無意識に出るからです。
つまり情報を引き出そうと質問をしていても、戻ってくる答えはあやふやものやつじつまが合わない話ばかり。
話は色々と聞いたものの、核心的な情報はほとんど聞けなかったという結果になりがちです。
そんなの時に使えるテクニックが「聞き返し」という質問方法。
ロジカルな答えを引き出す
人は嘘や虚言、思い付きの言葉で話していると、必ずつじつまが合わなくなります。
特に個人のお客様はこの傾向が強いです。個人の方で、ロジカルに質問をされたことがある方はほとんどいません。
初期段階のヒアリングでは、お客様はあまり考えず、直感や適当な考えを口にします。
当然そこに本音はありません。
そこでちょっと時間を空けて、同じ内容の質問を言葉を変えて投げてみます。
これが「聞き返し」という質問方法。
適当に思い付きで返答をしている場合、聞き返しをすると、最初に言った答えとは違う答えが返ってきます。
そこで、
「先ほどは〇〇って聞いたと思ったんですが、実際はどっちですか?」
と再度質問をします。
相手に自分の頭で考え、自分の言葉で説明させるように仕向けるわけです。
すると、お客様も意識的に悪気があって嘘を言っている訳ではないので、
「あれ、そうだったっけ。うーん、実は・・・」
とお客様の本音に近い部分に切り込んで行くことができるんです。
人間は自分のこととして真剣に考えると、自分の言葉で話すようになります。しかしそこまで意識が高まっていない場合、どこか他人事のような一般論的な感じで話をします。そこのギャップを敢えて突き、自分のこととして認識させることが目的です。
心理ガードを外す
一つずつ不明瞭な点を潰していくと、明らかにお客様の抱える悩みや課題が見えてきます。
これを積み重ねていくと、営業フェーズに入った時には、
「お願いするなら、私のことを一番理解しているあなたに」
という関係性が構築されているため、成約率が飛躍的にアップするんです。
嘘や思い付きの言葉は、自分を守る心理的なガードと同じ。
その心理ガードを外し、お客様の本音に切り込むには、ロジカルな質問メソッドが一番有効です。
潜在ニーズの引き出し方はこちらの記事


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